19.08.07
記憶の断片へ[雑感]
友人たちが日本へ帰っていったのと同時に、数日来の湿気もどこかへ消えた。
日差しの中に居ても、時折吹く風を冷たく感じるようになった。空は東京に比べるとずっと広く、
軒を連ねるアパートの屋根に切りとられたような、くっきりした輪郭を感じるくらいだ。
なんだかこの空気はあの時に似ていると思う…今年もそうやって夏の終わりを感じる。
普段毎日を過ごしているとついついやり過ごす風景が急にいとおしく、何かとても貴重なものの
様に見えるのは、この「日常」の終わり・断絶を明瞭に意識したからなのだろう。
同じ季節、同じ風景に出会うことはもうないのかも知れないという気持ちが、わたしを空の色、
風の香り、街角の音へと向けさせる。感覚がそれらを懸命にとらえようとする。
またいつか同じように、この瞬間を「あの時」として再現するために。
人についてもそれは同様で、ずっと続くと思っていた関係に断絶の気配を感じた時、その感覚は
急に鋭敏さを増す。視線の動き、ちょっとした一言、些細な仕草ですら決して見逃す事はしない。
その人と共有した時間空間…そのすべてを記憶に刻むために。
そしていつかその人を「あの人」として再現するために。
この場所を離れることが、それへの準備とは思わない。
けれども脳裏の片隅からは一瞬たりとも離れることはない、別れの予感。
…はっはっは。それにしてもやや感傷が過ぎたようだ。
24.04.07
ちょっとぼやき[雑感]
以前書いたとおり、スパムの余波を現在もくらいつづけております。
細々した仕事&トライアルが終わり、何か書きたい気持ちも出てきたので久々にログインしようと
思ったら、またしても拒否られてやんの(泣)
おまけに昨年からのスパムを放置していたからこんな量になったんだけど(一つの記事に400件
とかもうザラ)、近親○姦だのゲイの○交だのという言葉がちりばめられちゃってるブログってのも
何だかねえ。
いちいち削除するのも馬鹿らしくなっちゃった。
ついでにブログも書く気なくなっちゃったぞ、一瞬。…まあ書くけどさ。
06.04.07
スパムの余波[雑感]
最近になって時間も出来、この前行ったライプツィヒの写真もあることだし、久々に更新しようと
ページにアクセスしたら、なんとアクセス不可能。はじめはパスワードを忘れたのかと、幾度か
繰り返すものの全てアウト。おまけにパスワード請求も拒否られる始末…(泣)
何がいけなかったのか調べてみると、膨大なスパムからの防御措置として貸主さん(鯖会社)が
海外からのアクセスをブロックしていた模様。
放置していたのがいけなかった訳ですが、まさか自分もアクセスできなくなっていたとは。
とりあえずアクセスはできるようになったものの、薄氷の上を歩くような思い。
次に投稿しようと思っても、また駄目だったりして…
11.09.06
偽装はここにも?![雑感]
先日、ミュンヘンの食肉加工業者が、消費期限を4年も過ぎた食肉をケバブ用の肉に使用して
いたことが判明して、大騒ぎになっている。以前にも同じような事件があったと記憶しているが、
日本にいた時に散々耳にした「トレーサビリティ制度」という言葉なんかは聞いたことがないし、
意外とそこら辺は「性善説」でやってきたのかな~、なんて思ってみたりする。
KaDeWe(※)の近くにある某アジア食品店。時々何かのついでに立ち寄って、買い物をする事が
ある。そこではカレーや醤油などの日本の調味料や、レンコン、もやし、えのきだけといった生鮮
食品も売られていて、結構重宝している。
初めて店を訪れた時、パック入りの豆腐が売られていたので、迷わず買い求めた。こちらでは
森永が紙パック入り豆腐を販売しているのだが、結構高いので買ったことがない(確か2ユーロ
前後=約300円)。それに比べるとここの豆腐は一丁90セント前後(=約140円)で、しかも絹ごし。
以来こちらに来る用事があるたびに、ここで豆腐を買い求めていたのだが、ずっと気になっていた
事があった。
それは3種類くらい売られている豆腐の賞味期限が、そろいも揃って同じ日に設定されている事。
消費期限を迎えた大量の豆腐は店頭から跡形もなく消え、翌日からはまた新しい豆腐がてんこ
盛りになっている。
製造元がシンガポールとかそんなところだから、空輸・入荷する日が同じなのかな?…などと考えて
いたのだが、どうやらそうではないのかも知れない…そう思うようになったのは、豆腐をパッケージ
から取り出した時。いつもの豆腐に比べて、端っこが黄ばんでいる気がする。お味噌汁用に切ろうと
包丁を近づけた時に良く見ると、反転した「プラ」のマーク(日本のリサイクルマーク)が豆腐にも
付いている…いや、付いているのは普通なんだけど(充填式豆腐だし)、パッケージを開けてすぐ
付いてるっておかしいでしょう?
パッケージの底に「プラ」マークが付いてるんだから、普通はそこに付いている筈。でも、あるべき
所には無い。…どう考えても「一度パックから取り出して、もう一度入れなおした」状態。
そこからついつい考えてしまう…もしかして、賞味期限を迎えた豆腐は、再び包装されなおして
売られている?!…まさかね。
そういえば以前デュッセルドルフの食料品店でも、買ってみて、輸入シールを剥がしたら賞味期限
切れ、という経験をしたことがあった。ご丁寧に賞味期限の上にシールを貼っているから参る(勿論
全部が全部賞味期限切れではないが、モノによっては大いにありうる)。…とかいいながら、賞味
期限が切れていても、余程の事が無い限り食っちゃうんだけど。
結局、消費期限を偽装したと思われる豆腐は味噌汁で「煮沸消毒」して頂いたが、やっぱりどこか
すっぱい気がしたのは気のせいか?!
ベトナム系のその店に関しては品揃えもあったことだし、最近まで「性善説」でやってきたが、もう
そろそろ考え直した方が良さそうだ。
※KaDeWe:ベルリンのみならずドイツ、ヨーロッパでも一、二を争う規模といわれるデパート。
Kaufhaus des Westens(「西のデパート」)という名の通り、ベルリンが東西に分かれていた時代、
この界隈は東側に対して「ショーウィンドウ」の役割を果たしていたというので、きっと資本主義社会の
豊かさを見せ付けるような威力のある店だったんだろうと思われるが、どうも日本に比べると物欲の
湧かない物ばかり。
12.07.06
守備範囲外だけど[雑感]
W杯も無事に終り、すっかり私の生活からサッカーが消えたかと思っていたら、そうでもない。サッカー雑誌も買い、特にドイツ代表の動向からは目を離さなくなっているのは、最近ある人物が気になって仕方ないから。…どうやら惚れたらしい。

ドイツ代表監督のアシスタント、ヨアヒム・レーヴ氏。
カリフォルニアに居を構え、留守がちなクリンスマンに代わって記者会見に出ているのを、こちらに
来てからずーっと見ていたが、「なんかいっつも哀しそうだよな~」、「クリボーみたいな目つき」と
思っていた。
ところがW杯でドイツ戦の中継を見るようになり、カメラがクリンスマンとのツーショットを頻繁に
映すようになると、黒髪の彼は金髪のクリンスマン監督と好対照をなしていた。背格好も似ていて、
おまけにスポンサーからの衣装提供もあり、いつも殆どお揃い。まるで光と影、陰と陽のように
「いいコンビだなおい」と思っていた。
W杯後、ドイツ中がクリンスマンの去就問題で大騒ぎする中、彼の後任がレーヴ氏に決まったと
聞いて思わず喜んでしまったが、それはクリンスマン路線の継続というよりもレーヴ氏をもうちょっと
見ていられるから、というのが正直な理由。…いつの間にか単体でもファンになっていたとは。
ケツあごだし、ラテンやゲルマン系とはまた違う濃い感じ…濃いのは守備範囲外なんだけど。
意外なことに、今までドイツ人(っつーかドイツ国籍保有者)に惚れたことがないので、正直我ながら
びっくり(彼のルーツもまるっきりドイツではなさそうだけど)。
とりあえず、今後のドイツ代表チームの活躍を楽しみにしようと思います。
07.06.06
持って行きゃよかった[雑感]
週末、ボンから戻ってきました。
ボンはいわずと知れたワールドカップ・日本代表の滞在地でもありますが、W杯の取材にやってきた
某報道関係者の通訳に行ってきました。
当初は予定が全く見えなかったものの、現地に着いてみると、仕事が意外とある事が判明。結局
ボンにいることは殆ど無く、W杯の試合が行われる各地を転々とする日々…最高気温が10℃前後と
いう寒い日が続き(アルプスの方では雪が降ったとか!!)、多少キツかったものの、基本的にトラブル
も無く終了。良い経験になりました。
普段なら絶対に話すことの無い人にも、通訳という役割上声をかけ、W杯や日本代表について質問
をし、その人の思い出に耳を傾ける…そんな経験をするだけでも、ドイツ人のW杯にかける情熱を
垣間見た気がするのだけど、幸運なことに、5月30日に行われたドイツ-日本戦もスタジアム内で
観戦させて頂けたし。生まれて初めてのサッカー観戦がドイツ-日本…なんて贅沢!!
…しっかしどうしてこういうときに限ってカメラを持ってきていないのかなあ。
ボンにいる間の夜は、以前からの友人や大家さんのお宅にお邪魔して、ちゃっかり里帰りも果たして
きて、趣味と実益を兼ねた滞在となりました。
出張で訪れたミュンヘンでも、アリアンツ・アレーナの看板が外されていたり(FIFAの公式スポンサ
ーじゃないからだと…笑)、ミュンヘン空港のゲート付近には、アリアンツ・アレーナの20分の一縮尺
モデルが展示されていたり(英語版記事はこちら。一番下のギャラリーをクリックすると、内部の
様子なども見られます)と、開幕戦に向けて気合も十分、といった感じだったし…
あ~あ…仕事だからとか言わず、カメラ持っていけばよかった。
19.05.06
行ってはいけない場所がある?![ベルリン・ドイツの話題,雑感]
先日、政府の元報道官ハイエ氏がW杯期間中やってくる旅行者について、ラジオでこんなことを
言った。
「ブランデンブルク州や他の中小都市の中には、肌の色の違う人が立ち入るのを避けた方が良い
所がある。(もし立ち入れば)生きてかえってこられないこともありうる」
この発言に対して、当然さまざまな方面から反応はあったものの、真っ向から否定する声は少ない
…そんな空気が今のドイツにはある。
ベルリンから程近いポツダムで、2人組のドイツ人が黒人男性に重傷を負わせるという事件が発生
したのはイースターの頃。被害者の男性はドイツ国籍をもっており、長年ポツダムで生活をし、
一時はドイツ人女性と結婚、彼女との間には子供もいたという。
襲撃の際、被害者は携帯電話で元妻に助けを求めた。残念ながら彼女は応答せず留守番電話へ
繋がったが、そこに襲撃の様子が録音されていた。「このクソ黒人!」公開された音声に、人々は
ショックを受けた。あまりにあからさまな差別の言葉に、「犯人はネオナチ系」との推測が。
これに異を唱えた政治家もいたが、かえって反発を招くという事態に陥った。
被害者は襲撃時に受けたダメージがひどく昏睡状態。彼のプロフィールが明るみになり、周囲の
人々が彼の人となりについて語る。「いつも明るくて、気の良い奴だった」「また一緒にサッカーを
したい」…そして新聞・雑誌は書く。「彼だってドイツ人なのに。ただ肌の色が違うだけなのに」。
間もなく2人の若者が容疑者として身柄を拘束されたが、二人ともネオナチの熱心な活動家という
わけでもなく、外国人に対する敵意が直接原因になったとは言いがたい。
当時被害者は相当酔っていたとの報道もあり、逮捕された2人のドイツ人との間で揉め事が起き、
それがエスカレートしたのではないか、との見方もある。
見え隠れするのは「よそ者」に対する感情。澱のように溜まった苛立ちと戸惑いは、何かがあると
爆発する。そしてそれは普段都会にいると、いろんなものに隠されて見えない。
ドイツ人にとっては普通の場所でも、外国人にはそぐわない場所というのは、どうしても存在する。
どんなに政治家や地元の住人が否定しようとも、何となく察知する不穏な空気。地元のドイツ人には
分かる訳がない。好奇の視線(少なくとも好意ではない)…そんなものはドイツ人よりも外国人の方が
よく分かっている。増幅される「異物」への感情。問題は国籍なんかじゃない。肌の色、見た目。
ひと目見ただけで、そいつは書類上はドイツ人なんてわかるもんか。
ネオナチにとってもW杯期間中は、注目を集める絶好の機会(注)。もちろん、そんな存在はごく
わずかで、自分の住む地域にそんな評判が立つのを心が痛む思いでみている人々も多い。
…ただ、あまりにもその存在が危険なだけだ。
アフリカ評議会はW杯期間中、同圏出身者が近寄らない方が良い地域や場所(主にベルリン東部と
旧東ドイツ圏)をまとめ、いわゆる"No-Go-Areas"として、近日中に公開、注意を呼びかけるつもり
だという。
それを「過剰反応だ」と一笑に付すことが出来ようか?よほどの楽天家でもない限り厳しいんじゃ
ないか?
(注):現在ネオナチがW杯期間中に計画しているデモは3件。フランクフルトでのイラン-ポルトガル
戦(6月17日)、ゲルゼンキルヒェン(6月10日)、ライプツィヒでのイラン-アンゴラ戦(詳細は未定)
イラン戦が関わっているのは、昨年アフマディネジャド大統領がホロコーストを否定する発言を
したからで、ネオナチは彼の発言を歓迎している。
(5月22日の追記)
…とまで書いたところで保存しておいたら、なんとこの週末中にまたネオナチ系と見られる人物に
よる暴力事件が発生。今度の被害者はクルド系でドイツ国籍を持つ男性、しかもPDSという左翼政党
の州議会議員だったことから更に議論はヒートアップ。
特にイメージ悪化を恐れる旧東側の各州は反論を試みようとしているものの、22日に憲法擁護庁
が発表したネオナチ系による暴力事件のデータ(※)によって、この状況を直視せざるを得なくなって
しまっている。
各新聞は英語版の旅行ガイドを引き合いに出してきては、「外国人にとって危険な場所は以前から
あった」と、そこで指摘されているベルリン内の地区を紹介している(■)。…でも何もこれは今更
始まったことじゃないし、観光客にとって行かない方が良い場所があるのも、ドイツだけじゃない
だろうと思うのだけど。
どこが外国人にとって危ないかなんて、判断を下せるのは政治家でもなく、地元民でもなく、外国人
自身の経験や本能的な勘に頼るしかない。
事前に出来る自己防衛のための知識として"No-Go-Areas"、私はアリだと思うけど(とはいえ、観光客
はともかく、そこで生活する外国人の身が危険という状況が日常なのは、さすがにマズイと思う)。
W杯開催を3週間後に控え、なんだか怪しい雲行きですが、このまま能天気なお祭り気分で本番を
迎えるよりも、ドイツにはやはりリスクがあると言うことと、外国人にとってはどこへ行くにしても危険な
場所と時間帯があることを認識しておくのは良かったのではないのか、と思ってみたり。
ちなみにベルリンで発生したネオナチ系による事件をまとめ、注意を呼びかけているサイトはこちら
(残念ながら英語はナシ)。
(※)2005年に各州で発生した、ネオナチ系による暴力事件(人口10万人あたり):太字は旧東独
4,29 ザクセン=アンハルト
3,78 ブランデンブルク
2,25 テューリンゲン
2,07 ザクセン
1,94 シュレースヴィヒ=ホルシュタイン
1,63 メクレンブルク=フォアポンメルン
1,49 ニーダーザクセン
1,42 ベルリン/ザールラント
1,36 ブレーメン
1,15 ハンブルク
0,67 ノルトライン=ウェストファーレン
0,66 バーデン=ヴュルテンベルク
0,62 バイエルン
0,59 ラインラント=プファルツ
0,41 ヘッセン
ブランデンブルク州とベルリン州は前年にくらべ微減しているものの、その他の地域では増加。
(■)ドイツ鉄道 Lichtenberg駅 / S-バーン Schöneweide駅, Ostkreuz駅 / Friedrichshain地区内、
トラムM10の停留所。これらはすべて旧東ベルリン側にあります。
