tabula rasa

いわば、スクラップブック兼メモのようなもの。
.

10.06.05

『タトゥー』[鑑賞記録(映画、舞台、その他)]

ドイツ映画祭2005』もいよいよ終盤。8作目は『タトゥー』(サイトは英語)を鑑賞。
ちょっとサイコっぽいので、気になっていたのだ。

too.jpg

ベルリンの新米刑事、マルク。警察学校をなんとかギリギリの成績で卒業した彼は、
事務職を希望している。朝から晩まで一生懸命事件を追うなんて真っ平。できるだけ
楽な仕事をして、無駄な力を使いたくないと思っている。
そんな彼に目をつけたのは殺人課のミンクス。数日前にクラブで強制捜査を行った際、
マルクが現場にいたことを知っているのだ。…そのクラブではドラッグの売買が行われて
いて、マルクはその場から何とか逃げおおせたが、警官と格闘した際、上着を置いてきて
しまったのである。上着にドラッグを残したまま。
そしてマルクは殺人課に配属となる。

ある日女性の死体が発見された。表向きは交通事故で、車にはねられた後、炎上した車の
炎を受けて黒コゲになっていた。ところが解剖をすすめると、彼女の背中の皮がはがされて
いることが判明する。遺体に残された証拠から、容疑者と思われる人物の居所を突き止めるが、
捜査の途中、家の庭で新たな死体が発見される。
そしてその遺体にも、皮膚を切り取られた跡があった。

被害者達の切り取られた皮膚にはタトゥーがあったことから、連続殺人の線で捜査を進める
マルク。やがて、タトゥーを売買するマーケットがあることを知り、なかでも天才的な彫師、
ヒロミツの作品は高額で売買されていることに気づく。ヒロミツは12の作品しか残さなかったが、
その残された作品の「持ち主」は皆失踪もしくは死亡していた。
マーケットとの接点を求め、被害者のヒロミツで犯人をおびき寄せようと試みるマルクとミンクス…。

ダークな話にふさわしく、画面も全体的に暗く、ベルリンの街並みも無機質で乾いた感じに
描かれている。雨のシーンも多く、雰囲気を一層重苦しい緊張感でつつむ。音楽も、主人公の
住む世界にあわせてクラブ寄りで、ちょっと危険なベルリンの地下世界を上手く演出している。

描写的には冒頭からグロくてショッキングな映像が登場するので、ダメな人は多いかも。
怖いものダメな人はお勧めせず。ただ逆に現実感が無さすぎで、怖くないひともいるかな。
また、伝説的彫師の作品の割には繊細さを全く感じない刺青も多く、そっちの方での不満が
なきにしもあらず。
全体的に緊張感を持続させようとしているのは分かるけど、中だるみ感も多少あり。
雰囲気は嫌いではないんだけどねえ…。

アウグスト・ディールは、若手俳優の中ではドイツで一・二を争う実力と人気があるらしい。
今回の映画祭でも3作品が上映されているが(『青い棘』と『9日目』)、どれもプライドが高く、
野心もあって、表面的には落ち着いているが、何かの拍子にぽっきり折れそうな危うさを持った
役柄ばかりで物足りない感じがしたのも確か…でも似合うんだけどね、こういうの。
もっと違う面が見てみたいものです。
…そういえば作品中、マルクが電車の中で怪しいジャンキーを見かけて尾行するシーンが
あるのだが、彼らが下車するのがなんとシュテークリッツ駅。…『青い棘』とのリンクを考える
のはあまりにも深読みだけど(こっちの方が制作年早いし)、一人で発見して、ほくそえんで
しまった。

あと、警察の女警部役で、モーリッツ・ブライプトロイ(『ラン・ローラ・ラン』『es』『アグネスと
彼の兄弟』)のお母さん、モニカ・ブライプトロイが出演していました。

日本ではすでにDVDが発売されているので、(本当に)興味のある方はどうぞ。

投稿者 contra : 10.06.05 23:48
コメント
コメントする









        
        

名前、アドレスを登録しますか?






August 2007
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  




Category
ご案内
お買い物(12)
ドイツ語・ドイツ関連書籍(4)
ドイツ語・気になる表現(3)
ベルリン・ドイツの話題(22)
散歩(2)
旅行・見物記(12)
気になるグッズ(3)
気になるサイト(5)
気になるモノゴト(13)
翻訳系(7)
読書記録(6)
身辺雑記(36)
鑑賞記録(映画、舞台、その他)(7)
雑感(7)
食い・飲み道楽(7)

Archives
August 2007
Juni 2007
Mai 2007
April 2007
Februar 2007
Januar 2007
Dezember 2006
November 2006
Oktober 2006
September 2006
August 2006
Juli 2006
Juni 2006
Mai 2006
April 2006
Mrz 2006
Februar 2006
Dezember 2005
August 2005
Juli 2005
Juni 2005
Mrz 2005
Januar 2005
Dezember 2004
November 2004
September 2004
August 2004
Juli 2004
Juni 2004
Mai 2004
Mrz 2004
Februar 2004

Entries
記憶の断片へ
意外と楽しい作業
ホステル+オスト=
ハンブルクもチラ見
ハプニングだらけ
どこかで誰かが

Links
pya!
海外ボツ!News
サルヴァスタイル美術館
とまどわず ふりむかず
Puzzling Ring
翠嵐堂
Villa Fort

grupa_cosmos.JPG

Blogs




Thanks
Milano::Monolog
MTMemo
miz graphics
Syndicate this site (XML)
Powered by
Movable Type 2.661